産婦人科医に聞く vol.6:妊娠中・不妊治療中のホルモンバランスの変化

本記事は、広島赤十字・原爆病院 緩和ケア科 吉川徹医師(日本産科婦人科学会専門医)による院内勉強会の内容を要約してお届けします。本シリーズは全9回にわたり、産婦人科領域の疑問について医師に直接お聞きした内容を記録しています。

妊娠中・不妊治療中のホルモンバランスの変化

非妊娠時のホルモンは卵巣が主役

不妊治療中や妊娠していない時期は、体調に関わるホルモンの多くが卵巣から分泌されています。特にエストロゲンプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類が重要で、更年期障害やPMS(月経前症候群)は、このエストロゲンのバランス変化によって引き起こされます。

妊娠後はホルモンの産生源が変わる

妊娠初期はお母さんの卵巣がホルモンを分泌しますが、妊娠9週頃から徐々に胎盤の元となる「絨毛」という組織がホルモン産生を引き継ぎ始めます。妊娠16週頃には胎盤が完成し、以降はここからホルモンが供給されます。

妊娠中のホルモン値は通常の数倍に

妊娠中は通常の月経周期と比べてホルモン値が大幅に上昇します。これは赤ちゃんが自ら必要なホルモンを産生し、妊娠を維持するためです。つまり、妊娠初期はお母さんの体に頼り、途中からは赤ちゃん自身が妊娠に必要なホルモン環境を作り出す仕組みになっています。

勉強会の様子

関連ページ

院内勉強会シリーズ


※本内容は医師による院内勉強会の内容を要約したものであり、医療的な診断・治療の代替を目的としたものではありません。症状にお悩みの方は、まず医療機関の受診をおすすめいたします。