産婦人科医に聞く vol.3:不妊治療するときおすすめのセルフケア・栄養素は?

本記事は、広島赤十字・原爆病院 緩和ケア科 吉川徹医師(日本産科婦人科学会専門医)による院内勉強会の内容を要約してお届けします。本シリーズは全9回にわたり、産婦人科領域の疑問について医師に直接お聞きした内容を記録しています。

不妊治療するときおすすめのセルフケア・栄養素は?

結論:適正体重の維持・バランスの良い食事・葉酸サプリが基本

不妊治療中のセルフケアとして医師がまず挙げるのは、極度の肥満や痩せすぎを避けることです。肥満は妊娠糖尿病や妊娠高血圧のリスクを高め、痩せすぎは胎児の発育不良や骨粗鬆症の進行につながります。BMI 18〜25を目安に、適正体重を保つことが大切です。

急激なダイエットは逆効果

体重を減らしたい場合でも、急激なダイエットは排卵を抑制してしまうため危険です。1〜2年の長いスパンで無理なく体重管理を行うことが推奨されています。オリンピック選手など極端に体重を制限するケースでも、生理が来にくくなることが知られています。

葉酸は妊娠前からの摂取が重要

葉酸は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすために欠かせない栄養素です。食事だけでは不足しがちなため、妊娠を考え始めた段階からサプリメントで摂取することが推奨されています。葉酸は水溶性ビタミンのため、過剰分は尿として排出され、通常の摂取量であれば安全です。

マルチビタミンでつわり軽減の可能性

マルチビタミンサプリを妊娠前から妊娠初期にかけて服用すると、つわりが起こりにくいというデータがあります。日本のガイドラインではまだ強い推奨には至っていませんが、海外では広く推奨されています。

勉強会の様子

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※本内容は医師による院内勉強会の内容を要約したものであり、医療的な診断・治療の代替を目的としたものではありません。症状にお悩みの方は、まず医療機関の受診をおすすめいたします。